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明治大学文学部教授・教育学者の齊藤孝先生の〜斎藤メソッドの真髄〜『国語力』で全教科を伸ばす!という講演会がグランシップで開催された私立中学校フェアでありました。以下は講演の要旨です。 静岡市出身で公立小学校-静附-静高-(浪人)-東大へと進みました。静高では部活を一生懸命にやり過ぎて「静高お決まりのコースで浪人(^^; 東大に行って気づいたことは一部恐ろしくできる奴らがいるということ。そういう奴らは開成とか灘とかの中高一貫校から来ているが、そういう一貫校では中学生のうちに高校生の勉強を終えているところが少なくない。ところが高校受験がある自分の場合、中学時代は高校の勉強に手を出すなどもってのほか、それほど難しくないが満点を取らなければいけないという問題をやりながらずっと違和感を持っていた。これは公平な勝負になっていないと感じた。そういう現象が全国のそこここで起こっている。私の大学は決してよくない大学ではないが卒業を迎えたときに職が無い人がいる。早稲田や東大となるとその数は減り、下の大学になるともっともっと増える。天は人の上に人を作らず・・・という福沢諭吉の「学問のすすめ」は皆平等だと言っているのではなく、一生懸命勉強した人が貴人になると言っている。昔の人はそれで皆「そうだ!そうだ!」と思っていた。しかし今は伸びようとする人を引き摺り下ろそうとする風潮がある。これは地方でより顕著。 以下、講演内容の要点を箇条書きで・・・ *難しいところに挑戦して空気に慣れる*全ての勉強は意識がハッキリしていることが必要 *相手の質問の意味が、わかっているのかいないのかさえもわからないのは「もう人としてダメ!」 *算数の文章題や理科の実験などは認識力と段取力が必要。そのトレーニング方法はTVの料理番組の料理方法の段取をメモし、それを再生できるか否かチェックする *1年の中で勉強に関して最も重要な月は3月。小6の3月には英語と数学を必死でやる *「人の話を聞いた」と言えるのは要点をいえるか否か *勉強法として“自分のできなかったノート”をできなかった理由をつけて作成する *自分がフツーだと思っているラインで仕事をしてもモノにならない *ほとんどの物事のポイントは3つに要約できる。その習慣をつける
入場時に平家物語やマクベスの一節が書かれたプリントが配布され、それを句読点で切って交代しながら斎藤先生と会場の人たちで読んだのですが、相手の読み終わりにかぶせるように読み始めろという指示。さらに読む際は思い切り抑揚をつけてと。。。これがとっても難しい!神経を集中させて先生の言うことを聞いていて読み終わるか終わらないうちに自分が読み始め・・・最後まで全く気が抜けません。これを毎日親子でやるととってもいいと。あの緊張感、勉強に効くというのも頷けます。さらに!ストップウォッチを取り出し、小学生を全員立たせて「今の話の要点を**秒で目の前のお父さんお母さんに話して下さい。よーい、ハイ!」という調子。「皆さんの家にストップウォッチ、当然ありますよね?!ストップウォッチなくして小学生の教育なんてできませんからね!」と。
そして最後に「今日帰ったら今日聞いた話の要点を最低2人の人に話してください!人が見つからなかったら犬でもなんでもいいです、最悪、鏡に向かって話してみて下さい。そうしないとすぐに忘れます!」と。ん?これってまさしく私がいつもやっていること=何かモチベーションUPにあるいは勉強に有益なことを見聞きしたらメンバーページのこの場で伝えたり、NCNさんの海外大学進学ガイダンスに感動して又聞き説明会を開催したり=じゃん!と思いました。 結局一番身にしみちゃってるのが私だも〜ん、ヘヘヘ、ラッキー(^。^)v
講演会とはいえ一方的に話を聞くのではなく意識をハッキリさせて自分から積極的に参加しなければいけないというスタイルをとることで、その場にいた人たち皆に大切なことを伝えたのだと感じました。とーーーーーっても有意義な時間を過ごすことができました!
そういえば・・・ 齊藤先生のおっしゃっていたことを実践している/していた子がしゅうびには結構いるぞと気付きました。 *ストップウォッチで時間を計って勉強している(家で勉強する時もストップウォッチを使っているとのこと) *しゅうびに来たらまずはその日にやるべきことをリストアップ、滞在時間から1つの項目についての所要時間を割り振り勉強スタート!終わると1つ1つリストを消し込む *質問されてどうにも?なので「わかんないね、明日先生に聞いてみて。そんで教えてよ」というと、翌日先生に聞いてきて「ねぇ、ねぇ、あれ聞いたよ。うんとね・・・」としっかり説明してくれる *“わからんちんノート”をつくっている などなど。皆、結果を出していることからも効果があることはわかります。
また、ちょっと面白いなぁという勉強法を取っている高校生がいたのでご紹介します。 *しゅうびの滞在時間3時間を復習1時間半・予習1時間半に分ける *予習1時間半の中に少し先の宿題もドンドン入れていく *授業中は板書ノートは取らず、先生の話をとにかく集中して聞きながら“わからんちんノート”をつくってしまう *英語の単語カード予習段階でつくって、その場で覚えたもの/覚えられないものに分けて覚えられないものは常に持ち歩く *覚えたと思っている単語もしばらく経ったら本当に覚えているかやってみる *「1日の通学時間往復40分(電車移動時間)、1週間で・・・、1年では丸々1週間分だ!」と計算、有効な利用法を考えている
この高校生のように自分で工夫すること(今の子ってこんなことさえやってないの?フツーやるでしょ?と感じる親御さんも多いかもしれませんが^^;)が最も効率よく勉強を進める方法です。 工夫できる-勉強にかける時間が少なくて済む-望むだけの結果は得られ、時間は豊富、毎日楽しい! 工夫できない-勉強時間が長くグズグズダラダラ-自分の時間がなくなる-結果は出ない、時間は無い、文句ばかり
このようなことを“勉強のやり方”として人から教えられなければできない/やらないようになってしまったのは与えられ過ぎてしまった結果ではないかと感じています。できる限り手っ取り早く終わらせたいであろう勉強で工夫できなければ、全てのことで工夫できないのは想像に固くありません。
皆が楽しい毎日を過ごすことができるよう、しゅうびは工夫したくなる“環境” “空気” “雰囲気”を提供しています。 |
12:31, Tuesday, Jul 07, 2009 ¦ 固定リンク
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